3Dモデルをいろいろ作ってみたい

3Dモデルをいろいろ作ろうとがんばっています。苦労した点、役に立ちそうな情報を発信していきます。

ロボットの骨格を作る その2

10月1か月のほとんどの期間はロボット骨格の試作2号機に費やしました(以下は失敗作の数々)。

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試作品(失敗作の数々)



以前に作ったボールジョイントはジョイントを所望の位置で保っておく力が弱くで骨格周りに部品をつけるともうポーズを保っていられない、自立もできないという問題点おおありの試作品でした。当初はとにかくポーズがとれるものが作れたということだけで成功した気分だったのですが、冷静に考えてみるといろんなデザインのロボットに発展させていくベースとしてはまだまだ不十分です。

試作1号のようなオスとメスを別々に作って後からはめ込むタイプのボールジョイントでもABS樹脂で作ればパチンとはめ込むことができるのかもしれません。ただ、PLA樹脂(個人的な好み等、種々の理由により当面ABSのフィラメントには手をださないつもり)だとABSとの比較で靭性が低い(硬くてもろい)ため、壊れないではめ込めるような余裕のある寸法で作る必要があります。結果、はめ合いが緩くなってオスとメスとで接する面での摩擦が小さい、つまり関節を回すことができてもその位置で保持できないということになります。

Thingiverseを調べると、後からはめこむのではなくて最初からオスとメスをはめ合わせた状態で3D出力しているジョイントもありました。ただ、この方法にはそれなりの精度(0.05mmと書かれていた)で出力できる3Dプリンタが必要です。わがAdventure 3の水平方向解像度は0.2mmということでちょっと難しそう。

 いっそのこと自分で作るのはやめてプラモデル改造用に市販されているボールジョイントを使おうかとも考えました。プロの人が作ったガレージキットでも可動部には市販ボールジョイントを使ってそれ以外の造形に注力している例があります。ただ、個人的経験で以前に別の工作で市販ボールジョイントを購入して使いこなせなかった(固くてはまらん!!)トラウマがあるのと、1パッケージ数百円でこちらが使いたい大きさのジョイントの数は10程度(ロボット1体分に足りるか微妙)というコスパの悪さが気になってふみきれません。

市販品を使うのは最後の手段として残しておいてもう少し自社制作でがんばってみようということで、今回はメス型を2つに分けてオス型を挟み込むかたちで接着する構造にしてみました。

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今回設計したジョイントの構造

はめ合わせが緩くならないようオス型とメス型の間のクリアランスはあまりとらずに3D出力し、仮組みしながらオス型をやすりやルーターで削って良さげになったら瞬間接着剤でメス型同士を接着しています。

手足、腰の関節を作って繋いでみたのがこんな感じ。

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ロボット骨格試作2号

前回より全体に大きくして 足裏の面積を増やしたこともあって、今回は自分で立つことができます。

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立ちポーズ

多少のポージングも可能です。

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ちょっとだけポーズをつけてみた

各関節の位置の保持については試作1号からだいぶ改善はされているものの、場所によって固かったり緩かったりというばらつきがあります。また、オスとメスの接する面積を十分にとろうと形を作ったら関節の可動域がかなり狭くなってしいました。

というわけで試行錯誤はまだまだ続きます。