3Dモデルをいろいろ作ってみたい

3Dモデルをいろいろ作ろうとがんばっています。苦労した点、役に立ちそうな情報を発信していきます。

すきまを埋めて関節の滑らかさを微調整 -BONDICを使ってみた-

ロボット骨格の関節がうまく機能するためには、ジョイントのオスとメスがきつすぎず緩すぎずぴったりとはめ合わさっていることが必要です。きつすぎるとはめ合わせができない(無理に押し込むと壊れる)し、緩いとブラブラでポーズを保持することができません。試行錯誤の結果、ボールジョイントで0.2mm、軸受け型のジョイントで0.4mmのクリアランスをとることでなんとかポーズのとれるロボット骨格を作っています。

ただ、3DプリンタAdventure 3(スペック上の水平解像度は0.2mm)で出力してみると、ベッド上での配置のしかたやサポート材のつけかたによって同じ3Dモデルでも出力される形状が微妙に(でも目で見てはっきりとわかるくらいに)ばらついているのが実態です。現状では3Dプリントしたパーツがきつすぎるときはヤスリで削って調整してロボットを組み上げています。PLA樹脂は硬いので荒めのやすりでがしがしでやりたくなるのですが、削りすぎると元も子もなくなってしまいます。

ここまで書いてやっと本題です。大地さんからBONDICという紫外線で硬化する樹脂を教えてもらったので、これを使って(削りすぎたりして)緩めのジョイントを調整しようというのが今回のお題です。BONDICはUVレジンの強力版といった製品ですが、紫外線をあててわずか4秒ほどで硬化するので層を少しずつ重ねて調整してくといった作業が可能です。

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購入したBONDIC

試す対象はロボット骨格の5号試作機の左膝の部分(下の写真)です。右膝と同じモデルで出力したのですが、なぜかはめあわせが緩くてすきまができてしまっています。

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ちょっと緩めの関節に試してみる

膝のパーツをはずし接合面に液状の樹脂を塗っていきます。

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BONDIC使用例 液状樹脂の塗布

付属の紫外線ランプを照射します。10秒ぐらいは照射して固まりましたが触ったかんじは少しべたつきが残っていました(あとで調べたら照射のときはできるだけ近くから紫外線を当てたほうがいいらしい)。次の日には完全にかわいてつるつるになっていました。

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BOBDIC使用例 紫外線の照射

その場で膝の部分を組みたて直し動かしてみましたが、摩擦が増してポーズの保持力が向上しているのを確認できました。