3Dモデルをいろいろ作ってみたい

3Dモデルをいろいろ作ろうとがんばっています。苦労した点、役に立ちそうな情報を発信していきます。

Fusion 360でクインジェットのモデリング:試作3号機は自社生産で

これまで試作したクインジェットは3D出力をDMM.makeにお願いしていましたが、試作3号機ではついに設計から生産まで市田工務店での一貫制作が実現しました。下の写真のオレンジ色の機体がAdventure 3で出力したパーツを組み合わせて完成させたクインジェットです。

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Adventue 3で出力した機体(オレンジ色)

写真左の2号機用にFusion 360で作成した3Dモデルを基本的には踏襲していますが、安価なFDM(熱溶解積層)方式のプリンタで出力できるよう小さくて精度が必要な形状については見直しを行っています。下の図は後部ハッチを開閉するための軸の部分のモデルです。2号機のモデルはDMM.makeさんは正確に造形してくれましたが、Adventure 3ではさすがにこんな精度では出力することができません。右のように軸をだいぶ大きくして、合わせて軸受けの凹みも大きくなるよう3Dモデルを修正しました。

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後部ハッチ設計の変更

これくらい大きくするとAdventure 3で出力してもはめ合わせることができて、後部ハッチを開閉することができます(下の写真を参照)。

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後部ハッチが開いた状態

また、出力できるサイズが小さいこと(スペック(15cm)の範囲内であっても出力対象のサイズが大きくなると誤差が大きくなる気がする)からモデルをいくつかのパーツに分けて出力し、後で接着することにしました。パーツに分けるとパーツごとにプリンタのベッドに置く向きを決められるので、サポート材が付く面(どうしても汚くなる)が目立たないよう調整ができるというメリットもあります。

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モデルのパーツへの分割

分割して出力したパーツは瞬間接着剤で接着しています。

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パーツを接着して完成

ネット上にはPLA樹脂は瞬間接着剤ではくっつかないという旨の記事もありましたが私の使った接着剤では問題ありませんでした。

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パーツの接着に使った製品

ただ、パーツに分けた切断面がうまくかみ合わなくてすきまなく接着できないという問題はのこっています(下図)。

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パーツ間ですきまができてしまう例

ラフトやサポート材に接する面は、ラフトやサポートを切り離してもけっこう凸凹です。PLA樹脂用の紙やすりをかけたりしていますがあまりうまくはめ合わせることができていません。

今回、なんとかAdventure 3で出力したパーツを組み合わせてものを作るところまでは確認できたので次は出来上がりを美しくすることに挑戦したいですね。