3Dモデルをいろいろ作ってみたい

3Dモデルをいろいろ作ろうとがんばっています。苦労した点、役に立ちそうな情報を発信していきます。

iPhone Xを3Dスキャナーに

以前にBlogに書きましたが、Captureというアプリを使うとiPhone Xを3Dスキャナーのように使っていろんなものの3次元モデルを取り込むことができます。問題は3次元情報を取り込むのに必要な距離センサーの機能がiPhoneのフロント側カメラにしかついていない(もともとは顔認証に使うことが目的?)ことです。フロントカメラの対象物に向けると自分では画面が見にくいので、対象物を1周してスキャンするのがとてもやりにくいのです。

ネット上には距離センサーは赤外線を使っているので鏡を使ったアタッチメントで反射できるという情報があったので私も作ってみることにしました。

f:id:ichidaya:20190520224556j:plain

iPhone 3Dスキャナー化アタッチメント

上の図のようにiPhoneケースがささるような形状をつくって、赤い面の部分に鏡を貼ってあげればフロントカメラ部分から照射された赤外線は反射されて前方に進み、逆のコースで戻ってくるという仕掛けです。

DMM.makeに出力を依頼(この時点ではまだAdventure 3は届いていなかった)してできあがってきたのをiPhoneに装着したのがこんな感じ。

f:id:ichidaya:20190520230441j:plain

3Dスキャナー完成

鏡は自分で切断しようとしたがうまくいかず、結局業者さんに依頼して切ってもらいました(1枚1000円強のお値段)。

www.e-kagami.com

実はここに至るまでには何度か試行錯誤を繰り返しています。最初はThingiverseで見つけた3Dモデルをケースのサイズに合うように調整して造形してもらったのですが、画像の端の部分で距離情報がとれないとい不具合がありました(下図参照)。

f:id:ichidaya:20190520234103j:plain

画像の右上部分の距離情報がとれていない例

鏡の面積が狭いのが原因ではないかと疑い、鏡部分を広げた3DモデルをFusion 360で自作して試してみました。

f:id:ichidaya:20190521000231j:plain

初期版と改良版の比較

左の初期版は鏡の大きさが4cm×2cmだったのに対して右の改良版では5cm×3cmにしています。下の写真のように改良版では左右の端が切れることなく距離情報を検出できるようになりました。

f:id:ichidaya:20190521214549j:plain

改良版でとりこんだ距離画像